5G SA(Stand-Alone)とは、5Gネットワークのスタンドアローン構成を指します。現在の5Gには、主に以下の2つのモードがあります:
- NSA(Non-Stand-Alone): 4Gのネットワークインフラを活用し、5Gを補完的に運用する構成。
- SA(Stand-Alone): 5G専用のネットワークインフラを用いる構成。
5G SAの特徴
- 完全な5Gネットワーク
- 4Gのサポートを必要とせず、純粋な5Gインフラを構築。
- より高速で低遅延、高い接続安定性を実現。
- ネットワークスライシング
- 仮想的に分割されたネットワークを用途ごとに提供可能(例: IoT専用スライス、医療用スライスなど)。
- 超低遅延通信
- 応答時間(レイテンシ)が1ミリ秒以下を実現可能。
- 自動運転やリアルタイム遠隔操作などに適応。
- 高い信頼性と接続性
- 大量のデバイス接続が可能で、スマートシティやIoT分野での活用が期待される。
NSAとSAの違い
特徴 | NSA(Non-Stand-Alone) | SA(Stand-Alone) |
---|---|---|
ネットワーク構成 | 4Gと5Gのハイブリッド | 5G専用 |
スピード | 高速(4G依存あり) | 超高速 |
レイテンシ(遅延) | やや低い(4G依存) | 極めて低い |
導入コスト | 低い | 高い |
対応用途 | 消費者向け通信 | 産業用途(IoT、自動運転) |
5G SAの導入事例
- 自動運転: 道路のリアルタイム情報収集・配信、車両間通信。
- スマートファクトリー: 工場内ロボットのリアルタイム通信、効率的な生産ライン管理。
- 遠隔医療: 手術ロボットの操作や患者データのリアルタイム転送。
- AR/VRサービス: 高速で途切れない通信が求められるエンターテインメントや教育。
課題
- 高額な初期投資と運用コスト。
- 導入エリアが限定されている(都市部中心)。
- インフラ整備に時間がかかる。
5G SAは、完全な5Gの可能性を引き出す技術であり、次世代の通信や社会基盤の基盤となります。