LAN(Local Area Network)

この記事は約3分で読めます。
LANの概念図

IT機器同士をつなぐ

LAN (Local Area Network) とは

LAN(ローカルエリアネットワーク)は、限られた範囲内で接続されたコンピュータやデバイスのネットワークを指します。この範囲は、家庭、オフィス、学校、病院などの建物や敷地内に限定されることが一般的です。


LANの特徴

  1. 限定された範囲:
    • LANは比較的狭い範囲(建物内やフロア内)で設置されるネットワークです。
    • グローバルに広がるインターネット(WAN: Wide Area Network)とは異なります。
  2. 高速な通信:
    • LAN内の通信速度は通常高速です(例: 100Mbps~10Gbps)。
    • これは、接続されるデバイスが物理的に近く、ネットワーク機器の性能が高いためです。
  3. 専用のネットワーク機器:
    • スイッチルーターLANケーブルWi-Fiアクセスポイントなどを使用して構築されます。
  4. 共有リソース:
    • LAN内では、プリンターやファイルサーバー、インターネット接続を複数のデバイスで共有できます。

LANの種類

  1. 有線LAN:
    • LANケーブルを使って物理的に接続。
    • 高速かつ安定している。
    • 例: オフィス内のデスクトップPC接続。
  2. 無線LAN(Wi-Fi):
    • ケーブルを使わずに、無線で接続。
    • 配線が不要で利便性が高い。
    • 例: 家庭のスマートフォンやノートPCの接続。

LANの仕組み

  1. ネットワーク構成:
    • ハブまたはスイッチ: デバイスを接続する中枢装置。データを転送する役割を果たします。
    • ルーター: 外部のネットワーク(例: インターネット)と接続するために使用されます。
  2. IPアドレス:
    • LAN内のデバイスはそれぞれ一意のIPアドレスを持ち、通信を行います。
  3. 通信プロトコル:
    • デバイス同士の通信には、一般的にTCP/IP(インターネットプロトコルスイート)が使用されます。

LANの主な用途

  1. ファイルやデータの共有:
    • LAN内でファイルサーバーを設置し、データを共有できます。
  2. プリンターの共有:
    • ネットワーク対応プリンターをLANに接続することで、複数のデバイスから印刷可能。
  3. インターネット接続の共有:
    • 1つのインターネット接続を複数のデバイスで共有。
  4. ゲームやマルチプレイヤー機能:
    • 同一LAN内でのオンラインゲームや通信対戦が可能。

LANの利点

  1. 高速で安定した通信が可能。
  2. データやリソースの共有が容易。
  3. セキュリティ設定が柔軟(LAN内は外部から隔離可能)。
  4. 管理が比較的簡単。

LANの欠点

  1. 範囲が限定される。
  2. 初期設置にコストや手間がかかる場合がある。
  3. 管理者がいない場合、問題解決が難しいことがある。

関連技術

  • WAN(Wide Area Network): 複数のLANを接続してより広範囲に広げたネットワーク。
  • MAN(Metropolitan Area Network): 都市規模で構築される中規模ネットワーク。
  • VPN(Virtual Private Network): インターネット上で安全なLANを構築する技術。

LANは、現代のデジタルコミュニケーションにおける基礎的な技術であり、日常生活やビジネス環境で広く利用されています。